ご あ い さ つ
2024年9月吉日
全国の仲間の皆様におかれましては、港湾産別労働運動を各地域、職場から支えていただき心から感謝申し上げます。
全国港湾はまさに各中央組織、関係する全ての地域、職場の仲間で成り立っています。
我々全国港湾はいま、港湾産別労働運動を取り組むにあたり大きな局面を迎えていえます。そのひとつは、人員不足を理由とした港湾の自動化(現行協定の緩和論)、石炭火力発電所の休廃止等々による、我々港湾労働者の雇用と職域、港湾労働基盤そのものが無くなってしまうといった「体制的合理化」という一方的且つ独善的ともいえる「間違った港湾労働政策、間違った港湾政策」がまかりとおろうとしていることです。
我々全国港湾の歴史を振り返るとき、こういった「体制的合理化」という攻撃に我々港湾労働者は幾度となく晒され、その都度、全国の仲間の団結を以て、ときには港湾ストライキを行使することで対峙してきました。まさに「体制的合理化」に対する闘いの歴史であったといえます。
そのなかで我々の諸先輩、先人達は団結の力を以て果敢に闘い抜くことで「魅力ある港湾労働」確立に向けた運動をまさに命がけで取り組んでいただき、港湾産別労働運動を社会的・国際的に定着させるだけでなく、事前協議制度をはじめとする多岐に亘る港湾産別協定を締結してくれました。
今こそ、こういった諸先輩、先人達の運動の成果を踏まえ、いま降り掛かろうとしている「体制的合理化」に対するあらゆる取り組みが求められていると断言できます。
たしかに、人員不足対策は港運労使をはじめとする港湾に携わる全関係者の喫緊の課題であることは論を待ちません。
しかし、ここで人員不足対策の必要性を訴えるならば、まずもって「魅力ある港湾労働」の確立で人員不足問題解消に向けた「対策」としなければなりません。
その為には、根本的な大幅賃上げ、港湾労働者は普通に休めるといった、まさに諸先輩、先人達がこれまで培ってきた港湾産別労働運動を正しく継承していくことこそが、我々全国港湾に課された、これからの港湾産別労働運動へ向けた道筋であると確信します。
そしてなによりも現在、山積する諸課題克服に向けた港湾産別労働運動を遂行するためには全ての地域における仲間の為にならない「間違った港湾労働政策、間違った港湾政策」に対し是正と改善を求めなければなりません。
そういった意味において、港湾産別労働運動を取り組むにあたり、全国港湾に結集する仲間の皆様による変わらぬ団結の力を賜りますことをお願い申し上げます。
全国港湾労働組合連合会 中央執行委員長
竹内 一